【世界で一番大切な人】お父さんの愛が結んだ奇跡

「瑠璃~お風呂入ろうか!」
「はぁい!」
小学二年生。
私とお父さんは毎日
一緒にお風呂に入っていた。
ザパーン!!
キャハハと私は笑う。
お父さんはかなり太っているのだ。
多分100キロはある。
そんなお父さんが湯船に浸かった瞬間に
溢れ出るお湯の勢いの良さときたらもう
最高だった。
「瑠璃お父さんだーい好き!」
「お父さんも瑠璃だーい好き!
お母さんよりも好きぃ!」
「あ!そうですか!」
お風呂場の向こうからお母さんの声がする。
「悪いな母さん!瑠璃が一番好きだー!」
「ハイハイどうぞ結婚でもして下さいな!」
笑顔の耐えない家庭だった。
お父さんが
もちろんお母さんもだけど
大好きだった。
幸せだった。
そう
あの日までは……
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